山本 千代
| ヒューマンケア学部 看護学科 | 講師 |
| 看護学研究科 看護学専攻 | 講師 |
Last Updated :2026/08/07
■研究者基本情報
■経歴
■研究活動情報
受賞
論文
- 地域包括ケアを担う看護職に対する実践能力向上プログラムの開発
細谷 紀子; 佐伯 恭子; 田口 智恵美; 山本 千代; 木内 千晶; 河部 房子; 大塚 知子; 大内 美穂子; 市原 真穂; 春日 広美; 西村 宣子
千葉県立保健医療大学紀要, 2025年03月31日
(緒言)
団塊の世代が75歳以上となる2025年を目前に控え,地域包括ケアシステムの構築を推進することは喫緊の課題であり,地域包括ケア病棟をはじめ医療機関に勤務する看護職はその推進のために今までにない専門性や実践能力が求められている.このため,看護学科社会貢献委員会では,文献検討や令和3年度学長裁量研究により,地域包括ケアを担う看護職に求められる実践能力1)について明らかにした.また,看護学科では千葉県で働く看護職の研修ニーズを調査2)しており,看護職が少ない施設ほど研修受講率が低いという課題を明らかにしている.
そこで,本研究は,先行研究の知見を基に「地域包括ケアを担う看護職に対する実践能力向上プログラム(以下,プログラム)」を開発し,千葉県内の中小規模病院に勤務する看護職を対象として試行的に実施・評価することを目的とした.
(研究方法)
1.プログラムの開発
令和5年度看護学科社会貢献委員を中心とした11名の看護学科教員による研究チームを発足し,プログラムを考案した.本プログラムによる実践能力の変化(研修の効果)を測定するため,21項目からなる「地域包括ケアを担う看護職に求められる実践能力の自己評価項目(以下,自己評価)」を作成した.
2.プログラムの試行と評価
千葉県内200床未満の病院の地域包括ケア病棟に所属し,臨床経験が3年以上あり,地域包括ケアを推進することが期待されている看護師(1病院につき2名以内)を対象に,2023年12月~2024年1月にプログラムを行い,評価インタビューを2024年3月に実施した.集合研修参加前後のアンケート,評価インタビューの内容,自己評価の評価結果を分析した.
(結果)
1.開発したプログラムの概要
プログラムはSTEP1:患者・家族への支援能力を高める,STEP2:地域包括ケアシステムを維持・発展させる連携調整・マネジメント力を高める,の2部構成とし,それぞれ「オンデマンド講義の視聴」「事前学習(ワークシートの記載)」「集合研修(グループワーク)」により構成した.
2.プログラムの試行と評価
8病院から看護師15名の研究参加を得た.職位は,主任7名(46.7%),スタッフ6名(40.0%),師長2名(13.3%),看護師経験年数は平均14.6年(±6.2),地域包括ケア病棟経験年数は平均3.6年(±1.6)であった.全員がSTEP1と2に参加した.事後アンケート結果である「プログラム全体の満足度」は,「満足」の割合がSTEP1では80%,STEP2では100%であり,「今後の看護に活かせるか」はSTEP1,2ともに9割以上が「そう思う」と回答した.両STEPにおいてディスカッションのすすめ方やワークシートへの改善案の意見を得た.
(考察)
本プログラム参加者の傾向として,看護師経験年数は豊富にあるものの,地域包括ケア病棟の経験が浅く,これまで獲得している看護実践能力に加え,地域包括ケア病棟特有の実践能力向上へのニーズがあることが確認された.結果から,総合的に満足度の高いプログラムであることが示唆されたが,改善の余地があり,今後は参加者を増やし,実践の変化等,アウトカム評価に基づくプログラムの有効性を検証していくことが課題である.
(倫理規定)
本研究は,千葉県立保健医療大学研究倫理審査委員会の承認を得て実施した(申請番号2023-22).研究参加の任意性の保障等,倫理的配慮を実施した.
(研究成果の公表)
本研究の一部を第44回日本看護科学学会学術集会(2024年12月熊本市にて開催)にて発表した. - 地域包括ケアを担う看護職に対する実践能力向上プログラムの開発
細谷 紀子; 佐伯 恭子; 田口 智恵美; 山本 千代; 木内 千晶; 河部 房子; 大塚 知子; 大内 美穂子; 市原 真穂; 春日 広美; 西村 宣子
千葉県立保健医療大学紀要, 2025年03月 - 地域包括ケア病棟における看護実践能力向上プログラムの開発
細谷 紀子; 河部 房子; 田口 智恵美; 佐伯 恭子; 木内 千晶; 市原 真穂; 大塚 知子; 大内 美穂子; 春日 広美; 西村 宣子; 山本 千代
千葉県立保健医療大学紀要, 2025年03月, [査読有り] - 地域包括ケアに関わる看護実践能力向上プログラムの開発 連携調整・マネジメント力に関する評価
細谷 紀子; 大内 美穂子; 佐伯 恭子; 西村 宣子; 河部 房子; 田口 智恵美; 木内 千晶; 市原 真穂; 大塚 知子; 春日 広美; 山本 千代
日本看護科学学会学術集会講演集, 2024年12月 - 地域包括ケアに関わる看護実践能力向上プログラムの開発 患者・家族への支援能力に関する効果
田口 智恵美; 木内 千晶; 市原 真穂; 大塚 知子; 春日 広美; 山本 千代; 細谷 紀子; 大内 美穂子; 佐伯 恭子; 西村 宣子; 河部 房子
日本看護科学学会学術集会講演集, 2024年12月 - 中規模病院に勤務するジェネラリスト看護師の教育ニードに関連する要因の検討 -役職についていない臨床経験10年以上の看護師に焦点を当てて-
山本千代; 永野光子; 野崎真奈美
日本看護学教育学会誌, 2022年09月, [査読有り]
筆頭著者 - 臨床看護研究の指導に関する文献検討
山本千代
千葉県立保健医療大学紀要, 2021年03月, [査読有り]
筆頭著者
講演・口頭発表等
- 地域包括ケアに関わる看護実践能力向上プログラムの開発②: 連携調整・マネジメント力に関する評価
細谷 紀子; 大内 美穂子; 佐伯 恭子; 西村 宣子; 河部 房子; 田口 智恵美; 木内 千晶; 市原 真穂; 大塚 知子; 春日 広美; 山本 千代
日本看護科学学会第44回学術集会, 2024年12月08日 - 地域包括ケアに関わる看護実践能力向上プログラムの開発①: 患者・家族への支援能力に関する効果
田口 智恵美; 木内 千晶; 市原 真穂; 大塚 知子; 春日 広美; 山本 千代; 細谷 紀子; 大内 美穂子; 佐伯 恭子; 西村 宣子; 河部 房子
日本看護科学学会第44回学術集会, 2024年12月08日 - 臨床看護研究に関する文献検討 指導的関わりに着目して
東邦看護学会, 2019年12月 - 中規模病院に勤務する臨床経験10年以上を有するジェネラリスト看護師の教育ニード・学習ニードの現状
山本千代; 永野光子
日本看護学教育学会第28回学術集会, 2018年 - 中規模病院に勤務する臨床経験10年以上のジェネラリスト看護師の教育ニードに関係する特性
山本千代; 永野光子
第38回日本看護科学学会学術集会, 2018年
共同研究・競争的資金等の研究課題
- 根拠のある看護(EBN)のための情報リテラシー能力体系表の開発
基盤研究(C)
千葉県立保健医療大学
2021年04月01日 - 2024年03月31日
本研究の目的は、EBNのためのIL能力体系表を開発し、その信頼性・妥当性を検証することである。この目的を達成するために3段階で課題に取り組んでいる。
令和3年度はその3段階のうちの第1段階である、看護師がEBNのために必要な情報リテラシー能力のプロセスと行動指標を明らかにすることを目的に臨床看護師10名にインタビューガイドに基づいた半構造化面接を実施した。
分析はインタビューから逐語録を作成、看護師の情報活用行動を抽出し、国立大学図書館協会「高等教育のための情報リテラシー基準2015年版」に示された「高等教育のための情報リテラシー活用体系表」に基づいて分類した。これは情報活用行動プロセスを「1.課題を認識する」「2.情報探索を計画する」「3.情報を入手する」「4.情報を分析・評価し、整理・管理する」「5.情報を批判的に検討し、知識を再構造化する」「6.情報を活用・発信し、プロセスを省察する」の6つの場面に分け、各場面での学習者が取るべき行動を指標として示し、その達成度を評価する目安となる具体的な行動を構成要素としている。
その結果、看護師は6つの場面すべての情報活用行動をしていた。最も多かった情報活用行動は「3.情報を入手する」のプロセスであり、次いで「2.情報探索を計画する」であった。一方で、「5.情報を批判的に検討し知識を再構造化する」「6.情報を活用・発信しプロセスを省察する」に該当する行動は少なかった。CNSは「6.情報を活用・発信しプロセスを省察する」の発展レベルに該当する行動をしていた。経験年数が上がるほど、高レベルの情報活用行動をしている傾向にあった。しかし、エビデンスの判断基準が看護師によって相違があり、それが情報活用行動にも影響していることが示唆された。 - 看護師の臨床判断事例に基づくフィジカルアセスメント学習教材の開発
基盤研究(C)
千葉県立保健医療大学
2018年04月01日 - 2023年03月31日
臨床看護師のフィジカルアセスメント(以下PA)の学習ニーズの調査結果から、循環器系・呼吸器系のアセスメントや、「ショック状態」「胸痛」「呼吸困難」に関するニーズが高いこと、さらにPAで得た情報をどのように臨床判断に活用するか、臨床判断能力の育成に関する要望が明らかとなった。 この結果より、系統別のPAとして腹部、症候別のPA として呼吸苦を取り上げ、PAで得た情報に対する判断をふまえて次に必要なPAを考え実施するという臨床判断を組み込んだ教材を作成することとした。 PAで得た情報に対する分岐型の質問を組み合わせ、計20通りのPAプロセスを組み込んだ教材アプリを完成させた。