斎藤 浩美

薬学部 薬学科教授
薬学研究科 薬学専攻教授
Last Updated :2025/10/07

■研究者基本情報

学位

  • 博士(薬学), 東京大学, 1991年03月

研究キーワード

  • ビフィズス菌

研究分野

  • ライフサイエンス, 薬系衛生、生物化学
  • ライフサイエンス, 機能生物化学

■経歴

経歴

  • 2015年04月 - 現在
    帝京平成大学, 薬学部 薬学科, 教授
  • 2012年04月 - 2015年03月
    帝京平成大学, 薬学部 薬学科, 准教授
  • 2004年04月 - 2012年03月
    千葉大学, 大学院 薬学研究院, 講師

学歴

  • 1984年04月 - 1986年03月, 東京大学, 薬学部

■研究活動情報

論文

MISC

所属学協会

  • 日本薬学会               
  • 日本生化学会               

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 腸球菌F1Fo-ATPase のpHによる調節機構の研究
    奨励研究(A)
    千葉大学
    1997年 - 1999年
    通性嫌気性菌である腸球菌には呼吸鎖がなく、酸性環境下において生体内pHをコントロールして生息するためにF_1F_0-ATPaseがH^+を細胞外に排出している。本研究ではpHに依存したF_1F_0-ATPaseの発現調節機構を明らかにすることを目的とした。まずF_1F_0-ATPaseのβサブユニットに変異があり、酸性の培地で生育できない変異株AS17と野生株について、F_1複合体に対する抗体およびF_0複合体bサブユニットに対する抗体を用いてイムノブロッティングを行い、細胞膜と細胞質におけるF_1F_0-ATPaseの量を調べた。野生株では培地のpHを8から6に低下させると、膜におけるF_1複合体、bサブユニットが共に増加した。AS17についてはpH8での発現は野生株と同レベルであったが、pH低下による変化は見られなかった。細胞質画分においては膜に比べ含量はかなり少ないがF_1複合体が検出され、野生株ではpHによる差はほとんどなく、AS17ではpH6でやや減少していた。次にF_1F_0-ATPaseの転写レベルの変化をRT-PCRにより調べたところ、pHによるmRNA量の変化は認められず、野生株とAS17との差もなかった。以上より、F_1F_0-ATPaseの発現量は転写後、各サブユニットが細胞膜上で機能するために分子集合するステップでpHにより制御されていると考えられる。一方、真核生物のシグナル認識因子の構成タンパクに相同で、細菌の膜タンパクの挿入過程への関与が示唆されているFfhが腸球菌F_1F_0-ATPase量のpHによる調節に関わることが考えられた。細菌のffh遺伝子の配列をもとにプライマーを設計し、腸球菌の染色体DNAを鋳型としてPCRを行った結果、1.2kbのDNA断片が増幅された。この一部の塩基配列を決定したところ、連鎖球菌(S.mutans)のffh遺伝子の配列と高い相同性が認められた。今後、この遺伝子の発現に異常をきたす変異株を分離し、酸性の培地での生育およびF_1F_0-ATPaseの分子集合について解析を進める予定である。
  • チトクロームP-450の分子進化に関する研究
    奨励研究(A)
    昭和大学
    1995年 - 1995年
    本研究では両生類のチトクロームP-450に着目し、これまでにアフリカツメガエル肝ミクロゾーム画分よりオクチルアミノセファロース、Mono Q (FPLC)およびMono Pカラムクロマトグラフィー(FPLC)を行いpH6.7で溶出される分子量52kDaのチトクロームP-450を精製している。今回この分子種を大量に精製する過程で、最終ステップのクロマトフォーカシングで異なる挙動を示すP-450分子(p15.9)を見出した。これら2つのP-450のN末端アミノ酸配列は、決定した15残基までは完全に一致していた。再構成系で薬物代謝活性を調べたところ、両者とも哺乳類のP-450に比べると弱いがアニリン水酸化、アミノピリンN脱メチル化、p-ニトロアニソールO脱メチル化活性が認められ、ヘキソバルビタール水酸化活性は検出されなかった。全体にpI5.9のP-450の活性はpI6.7のP-450よりもやや弱かった。次に精製したP-450 (pI6.7)についてリシルエンドペプチダーゼ消化断片のアミノ酸配列を決定した。これに基づいて合成したプライマーを用いてRT-PCRによりプローブを作製し、アフリカツメガエル肝cDNAライブラリーをスクリーニングした結果、全長2235bp、494残基のアミノ酸をコードするクローンを得た。この配列を他種生物のP-450と比較すると、ラットのCYP2G1と55%のホモロジーを示したのをはじめ、CYP2ファミリーとの間により高い相同性が認められた。一方、P-450 (pI6.7)の精製標品をウサギに免疫して抗血清を調製し、さらにアフィニティー精製した抗体を用いてイムノブロッティングを行い、このP-450を定量するシステムを構築した。今後、この系を用いてアフリカツメガエルの変態前後の各ステージにおけるこのP-450分子の発現パターンを調べ、生活環境の変化との対応について検討していきたい。また、pI5.9のP-450分子についても同様に解析を進める予定であり、この2種のP-450を識別する際に等電点電気泳動が有効な手段になると考えられる。

■大学教育・資格等情報

主な担当授業科目名

  • 微生物学

資格、免許

  • 1995年08月01日
    薬剤師