恒松 美香子

ヒューマンケア学部 鍼灸学科准教授
健康科学研究科 健康科学専攻准教授
健康科学研究科 鍼灸学専攻准教授
Last Updated :2025/10/07

■研究者基本情報

学位

  • スポーツ医学(博士), 筑波大学, 2010年05月

研究キーワード

  • 高齢者
  • 運動
  • 手洗い
  • 衛生操作
  • 鍼灸

■研究活動情報

受賞

  • 2019年10月

論文

  • 鍼灸針の衛生に対する異なる手指衛生操作の影響 鍼灸師の影響の比較を含む
    Tsunematsu Mikako; Imai Motoyuki; Imai Kenji
    Japanese Acupuncture and Moxibustion, 2023年, [査読有り]
    筆頭著者
  • コロナ禍における治療院の感染対策 各感染対策のエビデンス               
    恒松 美香子; (公社)全日本鍼灸学会臨床情報部安全性委員会
    全日本鍼灸学会雑誌, 2021年11月
  • 小型超音波画像装置の鍼灸領域における活用可能性の検討
    恒松 美香子
    日本東洋医学系物理療法学会誌, 2021年11月, [査読有り]
    筆頭著者
  • 鍼施術時の手袋及び指サック使用が及ぼす影響:電子顕微鏡下観察による予備的研究               
    恒松美香子
    Japanese Acupuncture and Moxibustion, 2019年08月, [査読有り]
    筆頭著者
  • 鍼灸師養成学校におけるB型肝炎対策に関する調査
    恒松 美香子; 新原 寿志; 菅原 正秋; 古瀬 暢達; 上原 明仁; 菊池 勇哉; 田口 太郎; 山崎 寿也; 公益社団法人全日本鍼灸学会学術研究部安全性委員会
    全日本鍼灸学会雑誌, 2018年08月, [査読有り]
    筆頭著者
  • 鍼灸の有害事象トピックスと B 型肝炎対策の最新情報
    新原 寿志; 古瀬 暢達; 菅原 正秋; 上原 明仁; 菊池 勇哉; 田口 太郎; 恒松 美香子; 山﨑 寿也
    全日本鍼灸学会雑誌, 2018年
  • 鍼灸のリスク管理に関する卒後教育の現状調査               
    新原 寿志; 菅原 正秋; 古瀬 暢達; 上原 明仁; 菊池 勇哉; 田口 太郎; 恒松 美香子; 山崎 寿也
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2017年05月, [査読有り]
  • 鍼刺激感覚と腰痛強度の変化との関連
    恒松 美香子; 西村 みゆき; 池宗 佐知子; 泉 重樹
    東方医学, 2017年02月, [査読有り]
  • 鍼刺激感覚評価尺度の開発と鍼刺激の強度および快不快感との関係
    恒松 美香子; 西村 みゆき; 池宗 佐知子; 吉澤 裕世; 泉 重樹
    東方医学, 2016年10月, [査読有り]
  • 鍼灸師の手指衛生操作に関連する要因の検討
    恒松 美香子; 恒松 隆太郎; 宮本 俊和
    全日本鍼灸学会雑誌, 2013年11月, [査読有り]
  • 【予防医学からみた運動】 運動と痛みのケア
    恒松 美香子; 横山 典子; 久野 譜也
    体育の科学, 2010年08月
  • 中高齢女性における運動器の疼痛および身体機能は日常の身体活動量に関連する               
    恒松 美香子; 久野 譜也
    Health Sciences, 2010年04月, [査読有り]
  • 鍼施術が筋骨格系に痛みを訴える中高齢者の身体活動量に及ぼす影響
    恒松 美香子; 恒松 隆太郎; 宮本 俊和; 吉川 恵士; 久野 譜也
    日本温泉気候物理医学会雑誌, 2009年02月, [査読有り]
  • 指サック使用が刺鍼時の痛みに及ぼす影響
    半田(恒松)美香子
    全日本鍼灸学会雑誌, 2004年08月, [査読有り]
    【目的】刺鍼手技中に生じる被験者の痛みの感覚を中心とした評価を行い、指サック使用時の刺鍼操作性を検討した。
    【デザイン】被験者と施術者をブラインド化させた無作為化比較試験。
    【方法】16人の施術者と被験者を対象とし、施術者は被験者の腰部に左右各1本刺鍼した後、低周波鍼通電を行った。この実験は指サック非使用時と使用時でそれぞれ行い、実験の順序はランダム化した。被験者には刺鍼操作時や鍼通電時の痛みの程度と質について質問紙に回答させた。施術時間についても計測した。施術者には指サック使用によって感じる施術上の不便さについて調査を行った。
    【結果】大多数の施術者は指サックを使用しての鍼施術に不便さを訴えた。痛みの程度は指サック非使用時と使用時で統計学的な差は認められなかったが、使用時に高値を示す傾向が見られた。痛みの質は指サック非使用時と使用時で統計学的な差は認められなかったが一部の項目については、指サックの非使用時と使用時との間で選択された数に違いが認められた。被験者は指サックの使用・非使用を識別できなかった。指サック非使用時と使用時で施術時間に有意な差は生じなかった。
    【結論】指サック使用は刺鍼時の痛み・操作時間に影響を及ぼさない。被験者は刺鍼操作時の指サック使用・非使用を識別できない。

MISC

  • コロナ禍における鍼灸施設の状況に関する調査 パンデミック下での感染対策の状況               
    恒松 美香子; 菅原 正秋; 新原 寿志; 上原 明仁; 菊池 勇哉; 高野 道代; 田口 太郎; 冨田 賢一; 仲村 正子; 福世 泰史; 福田 晋平; 宮脇 太朗; 森田 智; 古瀬 暢達; 山崎 寿也; 山下 仁; (公社)全日本鍼灸学会臨床情報部安全性委員会
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2024年04月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • 鍼灸施術に応用できる腰痛に関連する要因の検討               
    鈴木 宥翔; 小川 日奈子; 須藤 里香; 高田 柚希; 野口 真吾; 恒松 美香子
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2024年04月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • ヒトにおける足三里への鍼通電刺激は全血LPS耐性を変容するか?               
    藤川 新大; 恒松 美香子; 玉井 秀明; 小峰 昇一
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2024年04月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • 被災地での安全な鍼治療のために必要なこと               
    2024年04月
  • 災害被災地での安全な鍼施術法構築に関する研究 活動経験のある鍼灸師の語りの考察               
    恒松 美香子; 池宗 佐知子; 今井 賢治
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2023年05月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • 施術室外での手指衛生操作に関する検討 災害被災地、スポーツ現場を想定して               
    恒松 美香子; 今井 基之; 今井 賢治
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2022年05月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • コロナ禍で考えたこと コロナ禍を経て今、改めて考える鍼灸の安全性
    恒松 美香子
    Tehamo, 2021年10月
    森ノ宮医療学園出版部
  • 肩甲骨下神経刺激が肩関節可動域改善をもたらした1症例               
    南雲 健; 恒松 美香子
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2021年05月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • 衛生的な鍼施術法構築に関する研究 臨床室内での実践的検討               
    恒松 美香子; 今井 基之; 今井 賢治
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2021年05月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • 小型超音波画像診断装置の鍼灸領域における活用可能性の検討               
    恒松 美香子
    日本東洋医学系物理療法学会誌, 2021年02月
    (一社)日本東洋医学系物理療法学会
  • 手指衛生操作と鍼灸針の衛生状態についての細菌学的検討 晴眼者および視覚障害者を対象とした検討               
    恒松 美香子; 今井 基之; 今井 賢治
    全日本鍼灸学会雑誌, 2020年08月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • 抜鍼時の施術者手指への体液付着抑制状況 グローブおよび綿花使用による比較               
    恒松 美香子; 今井 基之; 今井 賢治
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2019年05月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • 腰痛を有する大学生に対する鍼刺激の効果(第2報)               
    小澤 佑麻; 太田 木の実; 大塚 康平; 東野 江利加; 恒松 美香子; 久島 達也
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2019年05月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • 施設で行う手指衛生啓発活動 手指衛生操作と鍼灸針の衛生状態についての検討               
    恒松 美香子; 今井 基之; 今井 賢治
    日本環境感染学会総会プログラム・抄録集, 2019年02月
    (一社)日本環境感染学会
  • 鍼灸師のグローブ着用に対する意識の変化についての研究(第二報) 臨床経験年数の違いによる検討               
    恒松 隆太郎; 濱田 淳; 徳竹 忠司; 和田 恒彦; 恒松 美香子; 宮本 俊和
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2018年05月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • 腰痛に対するより有効な刺激方法に関する研究               
    増田 充; 秋本 悠也; 天笠 優; 飯高 仁; 門倉 正和; 金森 茉利; 菅野 晴香; 後藤 フミ弥; 澤田 直輝; 田尾 夏帆; 壷井 達生; 飛川 直輝; 永塚 直生; 中村 陵; 蓮沼 拓也; 山崎 達也; 渡辺 春充; 恒松 美香子; 久島 達也
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2018年05月
    (公社)全日本鍼灸学会
  • 鍼刺激感覚と腰痛症状改善の関連についての検討
    恒松美香子; 西村みゆき; 池宗佐知子
    日本温泉気候物理医学会総会・学術集会プログラム・抄録集, 2015年06月20日
  • 体幹筋トレーニングによる骨盤底筋と排尿状態に関する生活の質への影響
    佐藤卓弥; 関戸哲利; 川添夏衣; 池宗佐知子; 恒松美香子; 柴田啓三; 小堀孝浩; 宮本俊和
    体力科学, 2010年12月01日

書籍等出版物

  • 鍼灸安全対策ガイドライン2025年版(改訂第2版)               
    分担執筆
    医歯薬出版株式会社, 2025年08月
  • 鍼灸安全対策マニュアル               
    分担執筆
    2024年07月31日
  • 鍼灸安全対策ガイドライン2020年版               
    分担執筆
    2020年05月29日
    9784263240885
  • 鍼灸マッサージ師のためのスポーツ東洋療法               
    恒松美香子, 分担執筆, 老化、高齢者と運動と鍼灸マッサージ療法
    医道の日本社, 2018年09月
  • 中高齢者の鍼灸療法
    荒木信夫; 飯島節; 伊藤彰紀; 粕谷大智; 久野譜也; 菅原正秋; 関山裕詩; 松平浩; 山口智; 鰺坂隆一; 市川あゆみ; 内田義之; 小俣浩; 小林智子; 佐藤卓弥; 進藤靖史; 鈴木洋通; 恒松美香子; 恒松隆太郎; 徳竹忠司; 土門奏; 濱田淳; 原早苗; 前野崇; 三村俊英; 宮川俊平; 目崎登; 和田恒彦; 冲永修二; 宮本俊和, 共著
    医道の日本社, 2015年05月15日
    4752911442
  • 臨床で知っておきたい鍼灸安全の知識               
    恒松美香子, 分担執筆, 指サック装着時の操作性
    医道の日本社, 2009年

講演・口頭発表等

  • 腰痛を有する大学生に対する鍼刺激の効果(第2報)               
    小澤 佑麻; 太田 木の実; 大塚 康平; 東野 江利加; 恒松 美香子; 久島 達也
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2019年05月
  • 抜鍼時の施術者手指への体液付着抑制状況 グローブおよび綿花使用による比較               
    恒松 美香子; 今井 基之; 今井 賢治
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2019年05月
  • 鍼灸安全性ガイドラインの改訂について               
    上原 明仁; 新原 寿志; 菅原 正秋; 菊池 勇哉; 田口 太郎; 恒松 美香子; 福田 晋平; 古瀬 暢達; 森田 智; 山崎 寿也; 公社; 全日本鍼灸学会学術研究部安全性委員会
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2019年05月
  • 腰痛に対するより有効な刺激方法に関する研究               
    増田 充; 秋本 悠也; 天笠 優; 飯高 仁; 門倉 正和; 金森 茉利; 菅野 晴香; 後藤 フミ弥; 澤田 直輝; 田尾 夏帆; 壷井 達生; 飛川 直輝; 永塚 直生; 中村 陵; 蓮沼 拓也; 山崎 達也; 渡辺 春充; 恒松 美香子; 久島 達也
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2018年05月
  • 鍼灸師のグローブ着用に対する意識の変化についての研究(第二報) 臨床経験年数の違いによる検討               
    恒松 隆太郎; 濱田 淳; 徳竹 忠司; 和田 恒彦; 恒松 美香子; 宮本 俊和
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2018年05月
  • グローブや指サック装着が鍼灸針の衛生的操作に与える影響 走査電子顕微鏡を用いた検討               
    恒松 美香子; 今井 基之; 今井 賢治
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2018年05月
  • 開業鍼灸院を対象とした鍼灸の安全性に関するアンケート調査               
    新原 寿志; 菅原 正秋; 古瀬 暢達; 上原 明仁; 菊池 勇哉; 田口 太郎; 恒松 美香子; 山崎 寿也
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2018年05月
  • 鍼灸師養成学校学生の手指衛生操作の現状と意識に関する研究               
    寺門 啓介; 長嶋 芳洋; 中村 直樹; 廣岡 尚悟; 米倉 芙深; 恒松 美香子; 久島 達也; 高橋 秀則
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2017年05月
  • 鍼灸師養成学校におけるB型肝炎ワクチンに関する調査               
    恒松 美香子; 新原 寿志; 菅原 正秋; 古瀬 暢達; 上原 明仁; 菊池 勇哉; 田口 太郎; 山崎 寿也
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2017年05月
  • 鍼灸のリスク管理に関する卒後教育の現状調査               
    新原 寿志; 菅原 正秋; 古瀬 暢達; 上原 明仁; 菊池 勇哉; 田口 太郎; 恒松 美香子; 山崎 寿也
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2017年05月
  • 鍼灸師のグローブ着用に対する意識の変化についての研究 パームスタンプ法を用いた検討               
    恒松 隆太郎; 坂口 雅明; 濱田 淳; 徳竹 忠司; 和田 恒彦; 恒松 美香子; 宮本 俊和
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2017年05月
  • グローブ装着による、手指衛生環境の変化 パームスタンプ法を用いた検討               
    坂口 雅明; 恒松 隆太郎; 和田 恒彦; 徳竹 忠司; 濱田 淳; 恒松 美香子; 宮本 俊和
    日本東洋医学系物理療法学会誌, 2017年02月
  • 鍼治療を併用した運動指導が身体活動量の増加をもたらした1症例 腰痛を有する高齢者における検討               
    恒松 美香子; 久島 達也; 高橋 秀則
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2016年05月
  • 筑波大学理療科教員養成施設における卒後臨床教育の実態               
    恒松 隆太郎; 徳竹 忠司; 濱田 淳; 和田 恒彦; 恒松 美香子; 宮本 俊和
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2016年05月
  • 鍼刺激感覚と腰痛症状改善の関連についての検討               
    恒松 美香子; 西村 みゆき; 池宗 佐知子
    日本温泉気候物理医学会雑誌, 2016年02月
  • 刺鍼時の感覚表現と鍼刺激の強度および快不快感との関連の検討(第二報)               
    恒松 美香子; 池宗 佐知子; 西村 みゆき; 泉 重樹
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2015年05月
  • 筑波大学理療科教員養成における鍼灸臨床活動の実態               
    恒松 隆太郎; 濱田 淳; 徳竹 忠司; 和田 恒彦; 恒松 美香子; 宮本 俊和
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2015年05月
  • 刺鍼時の感覚表現と鍼刺激の強度および快不快感との関連の検討               
    恒松 美香子; 西村 みゆき; 泉 重樹
    全日本鍼灸学会学術大会抄録集, 2014年05月
  • 体幹筋トレーニングによる骨盤底筋と排尿状態に関する生活の質への影響               
    佐藤 卓弥; 関戸 哲利; 川添 夏衣; 池宗 佐知子; 恒松 美香子; 柴田 啓三; 小堀 孝浩; 宮本 俊和
    体力科学, 2010年12月
  • 鍼施術を加えた運動療法が中高齢者の膝関節症状、身体機能及び身体活動量改善に及ぼす影響               
    恒松 美香子; 横山 典子; 宮本 俊和; 宮川 俊平; 久野 譜也
    体力科学, 2009年12月
  • 慢性運動器疾患の疼痛レベル及びその機能低下が身体活動量減少におよぼす影響               
    恒松 美香子; 膳法 浩史; 中野 由香利ダニエーラ; 池宗 佐知子; 横山 典子; 宮本 俊和; 宮川 俊平; 久野 譜也
    体力科学, 2007年12月
  • 鍼施術が中高年者の身体活動量の増大に及ぼす影響               
    恒松 美香子; 横山 典子; 久野 譜也
    体力科学, 2006年12月

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 衛生的な鍼施術法構築に関する研究ー在宅、スポーツ現場、災害被災地についての検討
    基盤研究(C)
    帝京平成大学
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    本研究は、災害被災地、スポーツ現場、在宅など衛生管理が難しいことも想定される鍼施術室外でも衛生的に安全な鍼施術を提供できる操作の構築を行うことを目的とする。なお、鍼灸師は晴眼者のみならず、視覚障害者にとっても重要な職業であるため、本研究で明らかにする衛生操作の構築は、視力に関わらず実行可能かつ有効な方法とする。
    2020(令和2)年度は、研究1として、手洗いを行うことが難しいことも想定される災害被災地、スポーツ現場、在宅の鍼灸臨床現場において、医療現場で一般的に推奨されている、流水と石鹸による手洗いと擦式消毒を組み合わせた手指衛生操作と同等の効果が得られるような、ウエットティッシュやタオルなどでの手の清拭、清潔なグローブの使用などの代替方法の効果の研究を準備を進めた。そのために、研究に関しての倫理申請を行い承認を得た。また、実験に向けての予備実験を行い、さらに、視覚障害者も含めて研究の被験者の調整を行った。
    また、研究2として、災害被災地、スポーツ現場、在宅での施術現場における施術室外での衛生操作について現在行っている方法(施術室と同じような衛生操作を行う工夫など)、問題点(予備調査の手洗いも含め困難な衛生操作)、改善案(何があれば・整備されればできる)を抽出する半構造化インタビュー調査を行うために、倫理申請の準備を進めた。また、災害被災地、スポーツ現場、在宅での鍼灸施術の経験がある鍼灸師を抽出し、インタビュー対象者としての調整を行った。
  • 衛生的な鍼施術法構築に関する研究
    基盤研究(C)
    帝京平成大学
    2017年04月 - 2020年03月
    本研究の目的は、生体内に刺入される鍼が鍼灸師の手指で汚染されない方法および患者体液に鍼灸師が触れない技術を検討し、感染症予防に有効かつ視覚障害を持つ鍼灸師にとっても実践可能な衛生的な鍼操作法を構築することである。
    本年度は、臨床室での行動を想定した条件下での手指衛生操作と鍼および鍼灸師手指への細菌付着の状況を検討した。鍼灸師6名(晴眼者3名、視覚障害者3名)を対象者として実験を行った。対象者は、臨床室での行動を想定し、手洗い後擦式消毒を行った後、治療ブースに移動し、患者に理学検査を行った。その後、再度手指消毒は行わない素手(条件1)、再度擦式消毒を行った素手(条件2)、グローブ着用するが表面の消毒無し(条件3)、グローブ着用かつ表面を消毒(条件4)の4条件で、押手側の母指と示指で鍼に触れ、その鍼を寒天培地上に置いた。手指については寒天培地上に接地してもらった。すべての寒天培地は37℃で24時間培養し、培地上のコロニー形成の状況を確認した。結果として、条件1のみ6名中1名で鍼よりコロニーが形成されたが、条件2、3、4ではいずれの鍼からもコロニーは形成されなかった。鍼灸師の手指に関しては、条件1ではすべての対象者でコロニー形成が認められたが、条件2では3名、条件3では4名、条件4では3名であった。視覚障害者の対象者1名からは、グローブの取り出し口がわかりづらかったという意見があった。ビデオによる観察では、視覚障害者でグローブ装着時にグローブ表面に触れる行動が認められた。
    素手であっても手洗い消毒を行えば鍼への細菌の付着を抑制可能であり、さらにグローブを使用した場合は、より鍼を清潔に保つこと可能であることが示唆された。しかしながら、視覚に障害があってもより実行しやすい手順を考える必要もある。

■大学教育・資格等情報

主な担当授業科目名

  • 形態機能学Ⅱ

資格、免許

  • 1992年05月01日
    臨床検査技師
  • 1999年04月01日
    きゅう師
  • 1999年04月01日
    あん摩マッサージ指圧師
  • 1999年04月01日
    はり師
  • 2001年03月01日
    特別支援学校自立教科教諭一種免許状(理療)