中埜 貴文

薬学部 薬学科講師
Last Updated :2025/10/07

■研究者基本情報

学位

  • 博士(薬学), 千葉大学大学院

研究キーワード

  • 酸化ストレス
  • ヘムオキシゲナーゼ
  • トランスポーター
  • ポルフィリン
  • 代謝
  • ヘム
  • 肝臓
  • 薬学
  • 薬物動態学

研究分野

  • ライフサイエンス, 医療薬学

■経歴

経歴

  • 2016年04月 - 現在
    帝京平成大学, 薬学部, 講師
  • 2013年06月 - 2016年03月
    帝京平成大学, 薬学部, 助教

学歴

  • 2007年04月 - 2010年03月, 千葉大学大学院, 医学薬学府, 創薬生命科学専攻
  • 2005年04月 - 2007年03月, 千葉大学大学院, 医学薬学府, 総合薬品科学専攻
  • 2001年04月 - 2005年03月, 千葉大学, 薬学部, 総合薬品科学科

■研究活動情報

論文

MISC

所属学協会

  • 日本薬剤学会               
  • 日本薬物動態学会               
  • 日本薬学会               

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 肝細胞内ヘム代謝障害の非アルコール性脂肪性肝炎進展への関与
    基盤研究(C)
    帝京平成大学
    2019年04月 - 2022年03月
    非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)では体内に鉄の蓄積を認め、鉄代謝異常がその病態の進行に関連していることが示唆されている。細胞内で過剰となった鉄は活性酸素の産生を亢進させ、それに随伴する酸化ストレスが病態進展に関与すると考えられるが、その機序についての知見は殆ど無い。本研究では、NASHの発症、病態進展と鉄代謝異常を結びつける要因として、肝細胞内での鉄利用経路の一つであるヘム生合成経路に着目し、NASHモデルにおけるヘム生合成・代謝障害とその肝障害性との関連について実験的に検証することを目的としている。2019年度においては、メチオニン・コリン不含(MCD)培地中でマウス由来肝細胞を培養した脂肪肝モデル細胞を用いて、NASHにおけるヘムの生合成・代謝変動についてin vitroでの検討を行った。本モデル細胞においては、トリグリセリドの細胞内蓄積が観察された。また。ヘムの前駆体であるアミノレブリン酸を細胞に曝露後、生成されるヘム中間体量、および細胞内ヘム含量を測定したところ、MCD培養条件下ではヘム中間体であるポルフィリン類の生成量、および細胞内ヘム含量が減少していることが明らかとなった。一方で、ヘム生合成関連酵素群の遺伝子発現への影響を検討したところ、MCD培養条件下で大きく変動しているものは見られなかった。このことから、本モデル細胞におけるヘム生合成障害は、生合成に関与する酵素群の遺伝子発現変動を介したものではないことが示唆された。また、脂肪肝を誘発する起因薬剤として知られているタモキシフェンを曝露したヒト肝由来細胞株において、ヘムを共処理することで細胞毒性が抑制されることが明らかとなった。
  • C型肝炎時の肝細胞内ヘム代謝に着目した薬剤性肝障害メカニズムの解明
    基盤研究(C)
    帝京平成大学
    2016年04月 - 2018年03月
    薬剤性肝障害を惹起する薬物の中には、C型肝炎の罹患により肝障害の発生率が増加するものが臨床上報告されているが、そのメカニズムは不明である。申請者らはこれまでに、C型肝炎ウイルス(HCV)コア蛋白質が細胞内のヘム生合成とヘム分解酵素であるヘムオキシゲナーゼ(HO-1)誘導能を低下させること、すなわちヘムの生合成とHO-1によるヘム分解という一連のヘム代謝を攪乱させることを見出した。そこで本研究では、C型肝炎時の薬剤性肝障害の発症、重症化リスク増加の背景因子として、HCVにより誘発される肝細胞内ヘム代謝攪乱に焦点を当てた。前年度の検討で、HCVコア蛋白質発現細胞ではtert-Butyl Hydro peroxideによる酸化ストレスへの感受性が増大していることを示した。そこで本年度はこの感受性変動へのヘムの生合成の関与を検証する目的で検討を続けたところ、ヘムの前処理により部分的に毒性を抑制することが明らかになった。ヘムの前駆体であるアミノレブリン酸を処理した際にはこの抑制効果は観察されなかった。これらの結果から、HCVコア蛋白質発現細胞におけるヘムの生合成の阻害効果が酸化ストレスへの感受性の増大に関与していることが示唆された。さらに、前年度の検討に加え、薬物肝障害を起こすことが臨床上報告されているベンズブロマロン、イソニアジド、タモキシフェンについて毒性の感受性の検討を行った。その結果、ベンズブロマロンおよびイソニアジドの毒性への感受性が低下していることが明らかになった。一方でタモキシフェンについては感受性の変動は観察されなかった。これら薬剤は肝障害の発現に代謝活性化が関与することから、HCVコア蛋白質が薬剤の代謝過程に影響を及ぼしている可能性が示唆された。
  • C型肝炎とポルフィリン症の分子的関連性の解明
    若手研究(B)
    帝京平成大学
    2015年04月 - 2018年03月
    ポルフィリン症の一形態である晩発性皮膚ポルフィリン症(PCT)の誘発因子としてのC型肝炎ウイルス(HCV)感染の役割が注目されているが、その因果関係は明らかになっていない。本研究で、HCVコア蛋白質がヘム生合成関連蛋白質の発現変動を介して細胞内ポルフィリン代謝を変動させることが示され、HCVコア蛋白質により惹起されるポルフィリン代謝変動は、ポルフィリンの生合成回転の上昇とコプロポルフィリンの細胞外排泄の亢進という側面を持つ可能性を見出した。さらに、HCVコア蛋白質が、ポルフィリン症誘発因子の一つであるエタノールによるヘム生合成の律速酵素であるALAS1の発現上昇を増強することを明らかとした。
  • 疾患モデル動物ミトコンドリアを活用した特異体質性薬物毒性の機序解明と評価系の構築
    挑戦的萌芽研究
    帝京平成大学
    2014年04月 - 2016年03月
    特異体質性薬物性肝障害(DILI)の非遺伝的リスク因子として様々な背景疾患が指摘されているが、機序はほとんど明らかとなっていない。本研究では2型糖尿病時の脂肪肝ではDILIリスクが高いことを薬物誘発性ミトコンドリア膜透過性遷移が正常時に比べてより強く生じるという肝臓ミトコンドリア薬物感受性の高さから明らかとした。同時に感受性が正常時とは異なる2型糖尿病肝臓ミトコンドリアは、未知のDILI機序およびリスクを見出す有用なツールとなりうることを示した。

■大学教育・資格等情報

主な担当授業科目名

  • 応用製剤学

資格、免許

  • 2005年05月01日
    薬剤師